謎紳士のグラン・ギニョール
『きょうもなかよし☆してんのう!』
あらすじ
これは、とある悪の組織の四天王の日常である――。
◆登場人物◆
・ブラックナイト:気性の粗い剣士。戦いが好き。
・ヴァイス:光の技を持ちながら悪の組織へ寝返った。槍と魔術を操る。
・ピーコック:水と風の魔術を操る女魔術師。
・ヴァーン:炎の魔術と体術を操る体躯の良い男。
ブラック:あーあー!また俺たち待機なのか!?いつ暴れられるんだよ!
ヴァイス:仕方がないです。ボスの命令ですし。わたくしの魔術で覗いてみても、勇者一行はまだまだ我々よりもはるか遠い場所にいるようですから。
ピーコック:い~じゃん。まだ寝てられるんだからさぁ。むにゃむにゃ。
ヴァーン:そうだ。ボスの言う通り、体力の温存に努めるしかあるまい。
ブラック:そんなこと言ったって、こうも待たされると俺たちの身体がなまっちまうぜ。――よっと!
ヴァーン:うおっ!貴様、何をする!
ブラック:何をするって、俺たちは「待機」としか言われてねぇからなぁ。トレーニングだよ。
ピーコック:でたでた、またそれじゃない。ブラックナイトは血の気が多いんだよ。昨日もそれだったじゃん。めんどくさい。ふぁ~。
ヴァイス:あんまり酷いとわたくしの光の魔法を喰らわせて、立ち上がれなくしてしまいますよ。あなたとわたくしの属性は相反するものなのですからね?
ブラック:へっ、ヴァイス。裏切り者の分際で、俺に致命傷を負わせられるとでも?喰らわなきゃいい話だぜ!でやっ!(ヴァイスに斬りかかる)
ヴァイス:ハッ(かわす)。あぁもう、手間のかかる。これだから戦闘狂は。
ヴァーン:……だが、トレーニングという名目なら、我輩は賛成だ。我輩も一度はお前の本気の魔法を喰らってみたい。
ピーコック:なにそれヴァーン、ドマゾなの?
ヴァーン:違う!勇者一行を裏切った貴様の覚悟を見てみたいと、そう言ったのだ。
ヴァイス:わたくしはわたくしの考えの元、勇者の元を離れボスに忠義を尽くすことを誓ったまで。アナタたちの欲望を満たすためにいるわけではありません。
ブラック:そんなの屁理屈だろ!結局戦いに飢えてるんだろ!?俺は戦えればそれでいいんだよ!でやあああ!!!!
ヴァイス:ぐっ!!(受け止める)ピーコックも止めて下さい!
ピーコック:え~~、めんどくさい。でも眠いからしょうがないな~~。『それは鏡であり、それは刃となり、それはそなたの心も凍てつかせ』……――。
ブラック:させるか!ピーコックううう!!
ヴァイス:詠唱の途中に攻撃するのはマナー違反ですよ!!ハッ!(槍でピーコックを守る。)
ブラック:邪魔すんな!うおお!シャドウ・ギア、第六階層解放!
ヴァイス:なっ!それならば、『等しく導く力よ、祝福という名の呪いを――』!
ピーコック:コンマ数秒、ブラックナイトの負け。『パーフェクトクリスマス』。
ブラック:ぐあっ!嘘だろ!!この氷……壊せねぇっ!
ヴァイス:ふう……ピーコック、助かりました。
ピーコック:いいってことよ~。
ヴァーン:……しかし、お前はいつもそんな態度だな、ピーコックよ。少しは戦いに参加しようとは思わんのか?
ピーコック:やだ~。めんどくさいし。それに、アンタたち相手に本気出してもねぇ。
ブラック・ヴァーン:なに!?
ピーコック:あたしはあんたたちのことなんか、仲間~とか同志~とも思ってないし。世界で一番眠れて静かにいられる場所、それがここ、ボスの城。だからいるだけ~。アカの他人に手のうちなんて明かすわけないじゃん。
ヴァーン:ほう……その言葉、我が炎の拳を受けても言えるか!うおおおおお!
ピーコック:ほいっと、『氷点下シールド』。
ヴァーン:ぐ、ぬううううう。
ヴァイス:炎の拳を、氷の盾が押し返している!
ピーコック:あんたばっかね~!氷って溶けたら何になるっけ?
ヴァーン:そんなこと、分かり切っている!うおおおお!!!
ピーコック:!!うあちちちちッ!
ブラック:おお!氷が溶けて水になって、煙!?
ヴァーン:水蒸気だッ!!でやああああ!
ピーコック:ちょちょちょお!あっぶない!!――チッ、もう怒った。あたしのリラックスタイムをジャマする奴は殺してやる!
ヴァーン:ようやく本気を出すようになったようだな!我輩も本気で応じよう!リミッター解除!モード『ジャッジメント・フェニックス』!
ヴァイス:ピーコック!ヴァーン!やめなさい!城が崩壊しま――。
ブラック:お前も背中がガラ空きだあああああああ!
ヴァイス:ハッ!?いつの間に氷を!?
ブラック:俺も全力で行くぜ!シャドウ・ギア、第13階層解放ぉおお!!
ヴァイス:ああもう!!『導きの光、真実の扉、禍(まが)き者どもに鉄槌を!――ディフューズ・リフレクション・バニッシュ』!!
ブラック:ああああああああもう!なんっでまた待機なんだよ~~!!
ピーコック:や~っと寝れる~。ちょっといって~けど……。
ヴァイス:何を減らず口を。城を一部どころか半壊までしたのですから、ボスの寛大さに感謝すべきです。
ヴァーン::我輩も少し熱くなりすぎたようだな、いてて。
ブラック:結局誰が勝ったんだよ!?あ~むかむかする!今から決着つけようぜ!
ヴァイス・ピーコック・ヴァーン:いい加減にしろ!(ブラックを殴る)
ブラック:ぐえっ!!
おしまい
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